岩屋寺の山門。ここから長い長い階段が続くが、この門までの道も登りだった。
果てしなく続く階段その2。苦しい道を歩く時ほど、見ず知らずの遍路さんとの挨拶や
会話が増える。この霊場は段違いに階段がきついので会話もとりわけ多かった。
弘法大師さまが修行したと言われる岩屋。この霊場は物凄い崖の側に立地している。
四十四番からひとやま向こう、小さな山間の集落に岩屋寺の駐車場を発見する。
恐ろしく狭い駐車場には何台もの遍路カーがびっちりと駐車しており、入るのがかなり怖い。
整理係のじいちゃんの誘導で何とか駐車するが、その後も車の行列が絶えず、じいちゃん
達は大忙しの様子だった。しかし、本当に大変だったのは車を降りた後!
露店の並ぶ上り坂と、それに続く果てしない上り階段を延々と登ることになる。知らない
お遍路さん達と声をかけあいながら、二十分後には本堂に到達。すごい汗をかいた
ということで、ゲロ氏はとても嫌そうな表情をしていた。確かに今までの階段の中で
群を抜いたキツさだったのは間違いない(八十八番まででも一番階段数は多いと思う)。
四国遍路の中でも随一のお地蔵様の数だ。この世ではないどこかに来たような
錯覚を覚える。この地蔵様は長い階段の八合目付近にあります。
帰り際にじゃこ天といか天を露店で購入し、おいしくいただいてから浄瑠璃寺に向けて
出発。このお寺はやけに露店の威勢が良くて人も多い。実際、お遍路さんの服装でない
参拝者もかなり見受けられた。この地域の観光スポットなのかも?
岩屋寺から浄瑠璃寺までは、国道33号線の「本州にもあるような風景」が続く。この区間も
くだらない雑談に明け暮れ、そして童歌で盛り上がる。疲れていると人間何をやるか
分かったものではない。それでも最新遍路地図を頼りにしながら、道を間違えずに進む。
地図と照らし合わせると、三坂峠を越えたあたりに、乗用車なら可能な近道があるとの
事だった。地図には「石碑のあるところで左折」とだけ書いてあり、事実そこを曲がれば
ショートカットできるが滅茶苦茶難易度が高い。二桁国道ゆえに車の流れが早いうえ、
右方向の急カーブの途中、茂みに隠れるように小さな小さな「←浄瑠璃寺」という石碑が
出てくるだけなので発見が遅れやすいのだ。急ブレーキで追突されるリスクがあるかも。
私達は飛び込むように侵入することが出来たが、同じ芸当がもう一回できるかどうかは疑問だ。
滅茶苦茶見つけづらく、しかも細い道なので、急ぎの人以外は避けたほうがいいかもしれない。
はっきり言って危なかった。 |