岩本寺の参道には沢山のお遍路グッズ店や地元の特産品店が立ち並ぶ。
お遍路さんが朝七時から行動することを知ってか、朝早くから活気に満ちていた。
綺麗な敷石の境内には、朝だというのに物凄い数のお遍路さんがみられた。
鮮やかな木々に包まれた本堂。朝の光を浴びた霊場の景色は実に清々しい。
岩本寺のすぐ側には四万十川が流れている。中流域だけあって、滅茶苦茶な
美しさは残念ながら感じられなかった。むしろ、吉野川のほうが感動したかも。
朝7時近くにホテルをチェックアウト。 まだまだ目覚めない土曜の高知市街を後にする。
次の岩本寺までは大変な距離で、四万十川流域の岩本寺に到達するには一時間半以上も
かかってしまった(平成14年9月16日に高速道路が須崎市まで延びたため、今後はもっと
時間短縮されるはず)。
ちょうど混む時間にぶち当たったのか、納経所も本堂もツアー遍路さんで一杯だ。
中学生か高校生ぐらいの男の子もお経をあげていて、大変驚く。お坊さんの卵だろうか。
読経の声に、土佐くろしお鉄道の快音が重なり、お遍路さん同士のお早うの挨拶も
すがすがしい。綺麗なのは、景色ばかりではない。
なお、このお寺には五体ものご本尊が祀られているが、これらは全て秘仏なので
見ることが出来ない。60年に一度のご開帳で、前回が2000年……次は2060年なので、
拝むことができるかどうか非常に微妙だ。
このお寺の近くに四万十川が流れていると聞いたので、せっかくなので見に行く。
写真のとおり、確かに綺麗な眺めなんだけど、街の近くだからだろう、ちょっと下流の
ほうを眺めると、生活排水のものらしき泡がみえた。汚染は、この日本一綺麗だと
いわれている川にも無いわけではない事を確認する。街で生きている人の事や
お金を考えると、都会に住んでいる自分にはこの件について何かを語る事は難しい。
余談だが、この岩本寺の近辺の窪川町の市街地は、田舎町の看板が最高だ。
凄いセンスで、インパクトがある。特に、赤地の看板に縦長の楷書系フォントで
「クラブ大都会」と綴られているのは、文字が意味する所とは反対に、すっごく
田舎っぽくて似合っていた。このほか、「クラブ赤坂」など。
こんなに赤坂っぽくないクラブ赤坂の看板を見たのは生まれて初めてだ。
(道中のBGMの銀輪部隊にて「なきながらいけ〜」でゲロ氏は「ここは
ドキドキする、自分もそうなるみたいで」と発言していた。)
この霊場の次はいよいよ足摺岬。今までで最長の、100km近い超長距離ドライブとなる。
海あり山ありの、アップダウンの激しいコースが続く。少し早く、土佐清水市の海鮮市場で
昼食にする。ゲロ氏はさばの刺身丼(注:しめさばではなく、さば!)と、まんぼうの卵綴じ丼を
オーダーする。鯖の刺身がこんなに旨いのかとつくづく感動した。まんぼうは、細長い肉が
特徴的。さしみで食べてみたかった。
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